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学生村(16)-夜のコーヒーブレイク [学生村]

2017.5.10


皆が各自一日分の勉強が終わったころ、襖を「トントン」とたたく音が聞こえてきた。

舟木「どう?」(・・と手酌のジェスチャー)

私「はい・・・。」


舟木はまた別の部屋の襖をトントンとたたいた。「待ってました」「直ぐに行きます」「お酒、ありますよ」

等々の声が聞こえてくる。

3つの部屋の襖をたたき終えた彼は

「さて、深々と夜もシバレテきましたね。まずは一献」

7月末だというのに、夜は何となく涼しい。皆カーデガンといか、ウィンドブレイカーというか、何かを上に羽織っての参集だ。


皆、何となく充実というか、今もしっかり勉強していたという顔をして集まってくる。何となく、みんな頑張っていたんだ、私も、もうちょっと頑張らなくちゃと思う瞬間だ。


夜も12時を回っているので、話し声も思わず低くなってしまうが、それはそれ、また楽しい時間だ。


ここは高原の中なので、食材が思うほど潤沢ではない。みんなで持ち寄っても、そのときはウィスキーの角のハンディーボトル(名前は忘れた)しかなかった。あとはお摘みが少しと、日本酒が少しであった。日本酒はあまり好まなかったので、というよりは、土曜日とか、日曜日とか、送別会とか、一区切りついたときだけ飲むものだと暗黙の了解があり、平日の夜中は決まってウィスキーが中心であった。(日本酒は次の日に残るからね)


そのときも5人をウィスキーの小瓶を回し飲まなければいけなかった。

舟木「今日は山村荘シングルでいきましょう」と言い出した。

私「山村荘シングル?ってなんですか」

舟木「「このキャップに1杯を山村荘シングル」

私「なるほど」

舟木「これを大事にみんな飲んでね これ1本しかないからね」


と言って、まさに雀の涙というか、焼け石に水(酒)というか

でも、そんな心遣いがうれしくて、自分は酒はあまり好まないし、断ったほうがみんなの飲む分が増えるので好都合なのだが、断るのも座が白けるのもいただけないと思い飲むことにした。寒い夜には、キャップ1杯のウィスキーは美味であった。ツンツンと胃袋の中に入っていくのが、外の夜の寒さのシンシンと相まって心に染み割っていった。


今回、初参加の自分は、山の中の事情は何もわからないままで、何の差し入れも持っていかなかったので恐縮の限りだったが、昼間、宿の叔母さんから、突然、

「ねえ、ちょっと手伝ってがほしいよ。ここのつけもん、とってほしいが、桶がさ、3つあってさ、みんなナスとかさ、キューリとか、野沢菜とかさ、大根が入っているから、ちょこっとだけが、ワシラんとこにとってほしいんのよ」と頼まれていたのを思い出した。


そうだ、あそこに行けば、漬け物があるに違いないと思い。後先のことを考えない私は、一目散に漬け物小屋に走っていき、真っ黒の中、懐中電灯を頼りに、漬け物を出し、台所でそっと洗い、包丁を使って切って、皿に盛りつけて、みんなで食べてしまった。桶も人一人が入れるぐらいの大きさだったので、漬け物は大量にあり、1本ずつとってもわかるはずもないので、新参者なのに大胆にも拝借をしてしまった。


今なら大変なことになって「山村荘で漬け物泥棒!」とヤフーニュースに載ってしまったりしたかもしれないけれど、みんなもとりあえず、おいしい、おいしいと食べてくれたし、座も盛り上がってきたので、とりあえず、「よし」としたい。



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